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THE COACHが大切にしたいコーチの職業倫理・行動基準
前文
ここに記す職業倫理・行動基準は規則ではなく、誰もが自由に利用・参照・改変できるガイドラインです。
このガイドラインは都度アップデートされることを前提としています。
職業倫理と行動基準はコーチングの可能性を制限するのものではなく、コーチという職業やコーチングを自由にするものです。
プロフェッショナルとしてコーチングをすることがなくても、多くの人々がコーチングの効果とコーチングを提供するうえでのリスクを理解し、コーチングマインドを発揮することを願っています。
職業倫理
職業倫理はプロフェッショナルコーチに期待されている倫理です。
職業倫理はコーチングを知る人々、コーチングを知らない人々にとっても、コーチという職業とコーチングに対する職業観をつくり、これからのコーチング業界のスタンダードをつくるためのものです。
プロフェッショナルコーチとして、独自の倫理規定を定めておくことを推奨します。
行動基準
1. 法令遵守
法令遵守はすべての行動基準に優先します。私たちはクライアントが法を犯すことを支援しません。
2. 守秘義務と透明性
私たちは守秘義務と透明性の境界について注意を払います。
私たちは公開の同意が得られない限り、クライアントが話した内容を口外することはありません。また、クライアントとの関係性について口外することもしません。
一方、私たちはクライアントが話した内容やコーチとの関係性について、クライアント自身が他者と共有する権利を尊重します。
また、クライアントとスポンサーが異なる場合は、クライアントへの守秘義務とスポンサーへの報告義務の範囲を明確にします。
3. 専門性の理解
私たちはコーチングで提供できるものを理解し、他の対人支援職との違いを明確に伝えることに努めます。
私たちはコーチングと心理療法の境界について自覚を持ち、クライアントと対話し、場合によってはコーチングの中断・中止・代替案およびその他の専門家を紹介します。
4. パートナーシップ
私たちは利害関係者を含む関係性の変化について注意を払います。
コーチとクライアントがコーチングを通じた関係とは別の関係を持つ場合、コーチングが機能する関係性を保つために、コーチは関係性の再構築に努め、場合によってはコーチングの中断・中止および代替策を提案します。
5. 利益相反
コーチ、クライアント、スポンサーなど関係者の利害について注意を払います。
私たちは必要に応じて、関係者との対話を通じて利害の調整に努め、場合によってはコーチングの中断・中止および代替策を提案します。
6. 自己探求
私たちはクライアントに本質的変容が生まれ、意識が拡張していくことを信じてコーチングします。
また、私たちはクライアントの可能性を最大化するために、自身の可能性を最大限に発揮し、自らのコーチングの質を高めるための自己探求に努めます。
7. テクノロジーとセキュリティ
私たちはテクノロジーの利活用において、クライアントの守秘義務と個人情報保護の観点から適切な手段を講じることに努めます。
クライアントと交わしたテキスト・映像・音声の保存・活用・分析について、クライアントおよび利害関係者との対話を通じて事前に合意することに努めます。
※ICF(国際コーチング連盟)の定める倫理規定はこちら